解説&記事

ビールの用語解説

ビール用語集

この用語集は逐次追加されていきます。

【あ】

〔ア~オの用語〕
アイスボック
IPA(インディアペールエール)
IBU
アルト
アロマ
アロマホップ
アメリカンラガー
アンバーエール
EBC
ウィート
ウィートモルト
ウィンナーモルト
SRM
エールビール
エステル
オールドエール
オクトーバーフェスト
オフフレーバー

【か】

〔カ~コの用語〕
下面発酵
カラメルモルト
カラメル香
キレとコク
クラフトビール
クリーク
クリームエール
グーズ
ケルシュ
ゴーゼ
ゴールデンエール
コリアンダー

【さ】

〔サ~ソの用語〕
サワーエール
自然発酵
ジャーマンエール
上面発酵
酒類製造免許(酒造免許)
シュバルツ
スカンキー(日光臭)
スコッチエール
スタウト
スタイル
スチームビール
スモーク香
セゾンビール
セッションエール

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【た】

〔タ~トの用語〕
ダークエール
タップ(タップルーム)
ダブルボック
チョコレートモルト
デュンケル
トラディショナルボック
ドッペルボック

【な】

〔ナ~ノの用語〕
日光臭

【は】

〔ハ~ホの用語〕
バーレイワイン
焙煎麦芽の種類
ピルスナー
ビールの種類
ビターホップ
ビールのスタイル
ファロ
ファインアロマホップ
ヴァイツェン
ヴァイスビア
フルーツビール
ブラウンエール
ブラックモルト
ペールモルト
ヘレス
ヘレスボック
ペールエール
ペールモルト
ベルジャンホワイト
ポーター
ボック
ボディー

【ま】

〔マ~モの用語〕
マールス
マイボック
メルツェン
モルト(麦芽)

【や】

〔ヤ~ヨの用語〕
野生酵母

【ら】

〔ラ~ロの用語〕
ライトエール
ラオホ
ラガービール
ランビック
リアルエール
ローストバレイ

【わ】

〔ワの用語〕

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ビール用語解説

この用語解説は、逐次追加されていきます。

【あ】

アイスボック:ビールのスタイル

アイスボック(Eisbock:独)はドイツ発祥のビールで、一般的にはドッペルボックというビールを凍らせて、氷を取り除くことで水分量を半分程度まで除去してアルコールとビールのエキスを凝縮させたビールであり、氷を入れた、もしくは氷を入れるためのビールではない。
このビール誕生の逸話としては、1890年頃の冬にバイエルン州クルムバッハで、あるビール醸造所で働いていたビール職人の見習いが、ビール樽を外に出しっぱなしにして凍結させてしまったが、捨てるのはもったいないとして凍結した水分を取り除き飲んでみたところ、とても良い味になっていたというもので、これがアイスボックの誕生とされています。
現在では、ビールの水分を冷却タンクで凍らせて取り除く方法と昔ながらの屋外で凍結させて水分を除去するという二つの製造方法がある。水分を除去して濃縮させるためにアルコール度数が高く、濃厚な味わいとなる。色合いは、濃い銅色から黒色をしており、ホップの香りや苦味は非常に弱くアルコール度数8%~14%ほどあります。
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IPA:ビールのスタイル

IPAはIndia Pale Aleの略で、17世紀初期のペールエールが起源です。18世紀末、イギリスから植民地のインドに住むイギリス人向けにビールを輸出していた醸造者の一人ジョージ・ホジソンが、長い航海で傷まないように防腐剤の役割があるホップを大量にペールエールに投入したことがIPAの起源と言われています。ホップの量が多いために苦みが強いが、アルコール度はそれほど高くなく、香りも強いのが特徴です。当時は東インドの商人たちが、ホジソンのビールをインドに輸送してインドの消費者の間でも好評だったと言われています。
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IBU(International Bitterness Units:国際苦味単位)

IBUとはビールの苦味成分を表す基準です。このIBUはビールに苦味を与えるホップの量や品種(アルファ酸度)、そして使われる麦汁の量などを計算して数値が求められます。このIBUの数値は数字が高くなるほど苦味成分の量が高くなり、一般的なラガービールの場合には5~30程度、エールビールの場合には30~70程度です。ただし、これはあくまでもそのビールに含まれる「苦味成分の量」を表すものであり、ビールの苦味そのものを表すものではありません。
即ち、このIBUの数値が高いから「苦いビール」と考えるのは間違いです。苦味は甘味やその他の味成分を加えると緩和されます。これは苦いブラックコーヒーに砂糖やミルクを入れると苦味が緩和される理屈と同じです。
例えば、アサヒの「スーパードライ」のIBU値は「16」ですが、ヤッホーブルーイングの「インドの青鬼」のIBU値は「56」です。この数値を見て単純に考えれば「インドの青鬼」の方が苦いビールと考えがちですが、実際には「スーパードライ」の方を苦く感じると思われます。その理由は、「スーパードライ」はラガービールであるために味が淡泊(苦味以外の味成分が少ない)なので苦味をストレートに感じてしまい、「インドの青鬼」はエールビールのために味が芳醇(苦味以外の味成分が多い)なので苦味を感じにくいからです。
逆に言えば、味が芳醇なエールビールは苦味成分を多くしないと苦く感じにくいビールになってしまうということです。以上のことから、IBUの数値が高いから「苦いビール」と判断するのではなく、そのビールの種類がラガービールなのか、エールビールなのかも同時に調べて判断する事が必要です。
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アルト:ビールのスタイル

アルト(Alt)は上面発酵ビール(エールビール)のビールスタイルの一つです。アルトとはドイツ語で「古い」という意味で、ドイツのデュッセルドルフで18世紀頃から製造されてきたビールです。下面発酵が普及する以前から作られており、アルコール度数は4.5%前後のものが多く、色合いは「やや濃い目で赤銅色」をしていて、モルト風味が強く、ホップの香りや苦味が高いものもある。 比較的高温の摂氏15度から摂氏20度で発酵させ、熟成は低温で行われる。
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アロマ

鼻で感じる香りのこと。ホップやモルトなどの主原料の他にも、発酵やフルーツなどの副原料によっても発生する。
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アロマホップ

ビールの味わいを決めるホップは、大きく「アロマホップ」「ファインアロマホップ」「ビターホップ」の3種類に分けることができます。その中の「アロマホップ」は香りが強いのが特徴で、味わいは穏やかなホップです。
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アメリカンラガー:ビールのスタイル

アメリカで開発された下面発酵のラガービールで、副原料に米やトウモロコシを使用しており、その為に麦芽の風味やホップの苦味は弱く、クセが無い味わいが特徴で、強炭酸でスッキリとしたのど越しを楽しめます。
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アンバーエール:ビールのスタイル

アンバーエール(Amber Ale)はアメリカ品種のホップを使用して、アメリカ西海岸で生まれたビールです。アンバーエールは、イギリスのペールエールやスコッチエールをもとにして造られたものですが、フルーティーな香りが特徴のペールエールとは違い、ボディは重めで、モルトの風味を効かせたものが多く、よりビターでカラメル香が強い仕上がりのものがほとんどです。アンバーエールは「カラードモルト」と呼ばれる、特殊な麦芽を使って色を付けているので、色合いは濃いめのアンバー(琥珀色)から銅色、または赤に近い色をしています。
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SRMEBC

世界には、そのビールがどのようなビールなのかを表すために、アルコールの強さを表す「アルコールの度数(%)」や苦味の強さを表す「IBU(国際苦味単位)の数値」の他にも色の濃淡(色の度数)を表す基準として、ASBC(American Society of Brewing Chemists:アメリカ醸造化学者学会)のSRM(Standard Reference Method:標準参照法)とヨーロッパのEBC((European Brewing Convention:ヨーロッパ醸造協議会)の二つがあります。SRMは、1950年にアメリカの米国醸造化学者学会が採用したものであり、EBCは第二次大戦後にヨーロッパ各国のブルワー団体がそのメンバーになってできたヨーロッパの組織です。ビールの色は「モルトの種類」と「麦芽のロースト具合(色合い)」と「その配合の割合」によって決まります。ビールの色合いは明度と彩度の「度数」によって表されますが、SRMとEBCではその測定分析法に違いがあり、そのために度数を表す数値にも違いがあります。
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ウィート:ビールのスタイル

ウィート(Wheat)は、小麦(ウィート)を主原料の一つとして製造したビール(大麦麦芽等も使用される)で、ウィートエールとも呼ばれる。このウィートエールは、やや白濁した色味とシャンパン風の泡が特徴的で、苦味が苦手な人も飲みやすいビールと言われています。ヴァイツェンやホワイトエールなどが有名。このウィートエールには「ベルギースタイル」(苦みの少ないまろやかな口当たりで飲みやすいビール)、「北ドイツスタイル」(りんごの香りがほんのり感じられる、フルーティでスッキリとしたビール)「アメリカンスタイル」(フルーツベースのものやアルコール度の強いものなど種類が多い)「ハヴァリアスタイル」(クローヴの風味を感じられるビール)の代表的な4つのスタイルがあります。
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エステル

ビールが発酵する過程で酸とアルコールから発生する化合物。バナナやリンゴなどのフルーティーな香り(アロマ)をもたらす。
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オールドエール:ビールのスタイル

大量のモルトを使用して濃度の高い麦汁を生成し、8%前後の高アルコール度の濃厚なボディーに仕上げられたビールです。オールドエールの「オールド」の名は1年以上の長い熟成期間を経て作られることを意味し、長いもので10年程度熟成させるものもあります。オールドエールの色味の多くは琥珀色から褐色という非常に濃い色をしています。これはローストした麦芽を使っているとともに、長い熟成期間の間に酸化や熟成が進み、更に色が濃くなるためで、黒ビールのように見える物もあります。また、長い熟成の間にホップの香りは飛ぶのでドライフルーツやナッツなどに似た香りがします。味の特徴としては、仄かに甘さがあり、ローストされた麦芽から熟成されたために、コクがある複雑な味がします。オールドエールと同様なスタイルには「バーレイワイン」があります。
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オクトーバーフェスト

中世期のヨーロッパでは、冷却技術が無かったために夏の間は衛生上の理由からビール醸造が禁止されていた。そのために夏でもビールが飲めるようにと3月にメルツェンなどのような日持ちがする強めのビールを造っていた。しかし、ビールの醸造が再開できる9月29日以降には新酒を作り始めるためにビール樽を空ける必要があるために、夏を越して樽に残ったビールを飲み干すための祭りが開かれるようになった。これがオクトーバーフェストの原型です。
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オフフレーバー

ビールの不適切な醸造・保管・汚染・劣化などによって発生する「好ましくない香り」のこと。
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【か】

カラメル香

主にモルトから発生する香りで、チョコレート・ハチミツ・コーヒー・バタースコッチなどに似た香りの総称。
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キレとコク

ビールの味の状態を表す言葉。「キレ」とは、主に糖分が少なく、味の成分も少なめでスッキリ感があること。「コク」とは、糖分が多めで、麦芽やなどの原料や副原料から発生する味の成分が多く残っている状態を言う。
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クラフトビール

大量生産される大手メーカー(アサヒ・キリン・サッポロ・サントリー)のビールとは違い、主に地方の醸造所で限定された量で生産されるビール。「地ビール」とも呼ばれており、各醸造所ごとに味の特徴がある。大手メーカーが主にラガー系のビール(下面発酵のビール)を生産しているのに対して、クラフトビールはエール系ビール(上面発酵のビール)も生産しており、ビールの種類は大手メーカーよりも多い。
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クリームエール:ビールのスタイル

クリームエールは上面発酵のエールビールです。軽く爽やかな風味が特徴的なビールで、色味は淡い黄色から淡い金色をしており、ホップと麦芽の風味はそれほど強くはありません。クリームエールの特徴である爽やかな風味をビールに与えるために、あえて冷蔵保存段階でラガー酵母を加えたり、ラガービールとブレンドされることさえあるようです。また、ビール自体の風味を軽くするため、トウモロコシ粉や米などが加えられ事もあります。
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ケルシュ:ビールのスタイル

ケルシュは、ドイツのケルン地方で伝統的に醸造されているビールのスタイルです。ケルシュは醸造は特殊で、上面発酵用の酵母を下面発酵に近い低温で醸造しています。原材料とは、主にピルスナー麦芽が使われますが、他の麦の麦芽が加えられることもあるようです。ビールの色味は淡い黄金色アルコール度数は5%前後とされており、ホップの味は強めですが、アルトビールよりも苦味は弱いビールです。このケルシュにはケルシュ協定というものが定められており、この協定によってケルン地方で醸造されたもののみが「ケルシュ」を名乗ることを許されています。そのためにケルン以外で醸造されたケルシュについては「ケルシュ風スタイルのビール」となります。
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ゴーゼ:ビールのスタイル

ゴーゼ(Gose)はビールのスタイル一つで、ゴーゼビールと記述することもある。ドイツのハルツ地方のクラフトビールであり、最大の特徴は大麦麦芽とホップの他に小麦麦芽も用いて、コリアンダーなどの薬草や大量の塩でフレーバーをつける。上面発酵(エール)のビールであるが乳酸菌による発酵も行われ、乳酸菌を含むため、容器の中でも発酵が持続しており、浮遊する酵母のために著しく濁っている。色合い色は、淡いゴールドから淡いアンバーをしている。乳酸菌が含まれているために、人によっては下痢をするとも言われている。現在日本では、ほとんど醸造されていない。
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ゴールデンエール:ビールのスタイル

名前の通りに黄金色をした上面発酵のビールです。味の特徴は、柑橘系の爽やかな香りとすっきりとした味わいをしています。 近年、大量生産に向いている下面発酵のラガービール「ピルスナー」が市場を席巻したために、それに対抗する商品として造られました。その代表的なものにゴールドタイプのデュベルがあります。また、アルコールの度数が高いに「ストロング・ゴールデンエール」というものもあります。
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コリアンダー

セリ科の一年草で、ビールの香辛料として果実や葉を乾燥させて使用する。独特の香りを持つ。
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【さ】

サワーエール:ビールのスタイル

サワーエール(Sour Ale)は、「酸味」を楽しむ特徴的なビールです。サワーエールはビール酵母の他に「野生酵母」や「乳酸菌」などを併用することで「酸味」を生み出します(ただし、野生酵母のみの発酵で作られるものもあります)。使用する主原料や追加される副原料、酵母や菌や製造方法によって、香りや酸味、味わいはまったく異なるものになります。その為に「酸味」は、ほどよいものから驚くほど酸っぱいものも存在します。このサワーエールには大きく分けると「アメリカンスタイル・サワーエール」「ジャーマンスタイル・サワーエール」「ベルジャンスタイル・サワーエール」等があります。
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ジャーマンエール:ビールのスタイル

ジャーマンエールは、ドイツ発祥の製法で醸造されるエールビールです。麦芽を糖化する際に伝統的なドイツの手法を用いることにより、多くのオリゴ糖が生成され、コクのあるビールが生成されます。このスタイルのビールでは、ケルンのケルシュとアルトビールが最も知られており、また、ヘーフェヴァイツェンやベルリナー・ヴァイスといった小麦を使ったビールも存在しています。
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酒類製造免許(酒造免許)

酒類を作るために酒税法で定められている免許。酒類によって基準が違い、ビールは年間の最低製造見込み数量が60㎘(キロリットル)と定められており、これを3年間下回ると免許が取り消しとなる。
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スカンキー(日光臭)

ビールを日光に当てることによって発生するゴムが焦げたような匂い。
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シュバルツ:ビールのスタイル

下面発酵で製造されるラガービールスタイルのひとつで、ドイツのバイエルン地方が発祥と言われています。シュバルツはドイツ語で「黒」という意味で、黒い液色が特徴の黒ビールです。同じように液色が黒いビールには、スタウトやポーターがありますが、これらは上面発酵のエールビールです。これのら二つに比べてシュバルツはラガービールらしく、見た目によらずスッキリとした味わいで、コーヒーやチョコレートのようなロースト麦芽の香ばしさを感じさせます。アルコール度数は4.1%から5%程度です。
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スコッチエール:ビールのスタイル

スコッチエールは、「スコッチ」という言葉が冠されているようにスコットランドのエディンバラ発祥のビールです。アルコール度数が高く、ホップの風味は弱いものの、濃厚なモルト感があり、カラメルのような甘味も含まれています。ビールの色は、味に比例して濃い目の茶褐色で、もともとは、強いビールが好まれていたベルギーへの輸出用に作られていたものです。
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スタウト:ビールのスタイル

スタウト(Stout)とは英語で「濃厚、どっしりとした」という意味があり、アイルランドのギネスビール創業者アーサー・ギネスが、ポーター(エールビールのスタイルの一つ)を改良して製造したビール。真っ黒な上面発酵ビール(エールビール)で、アルコール度はポーターよりも高く、 香ばしいナッツやチョコレート、コーヒーのような香りが特徴の黒系のビール。 「スタウト」には、しっかりとした苦味とすっきりとした後味の「ドライスタウト」、アルコール度数の高い「インペリアルスタウト」、乳糖を加えた「ミルクスタウト」、牡蠣のエキスを加えた「オイスタースタウト」などの種類があります。
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スタイル(ビールのスタイル)

「ビールのスタイル」とは、ビールの種類を色・味・香り・原料・製法・生産地などの組み合わせによって分類する方法のことです。このビールのスタイルは現在「100種類」ほどもあると言われています。当然、ビールのスタイルが違えば色も味も香りも微妙に違ってきます。
そのビールのスタイルの代表的な分類・区分には下記のようなものがあります。
【下面発酵系】
ライトラガー、ダークラガー、ヨーロピアン・アンバーラガー、
ピルスナー、ボック、アメリカンラガー、ウィンナー、
オクトーバーフェスト(メルツェン)、シュバルツ、ピルスナー
【上面発酵系】
アビィビール、アルト、ヴァイツェン、スタウト、セゾン、
トラピスト、バーレイワイン、ペールエール、ベルジャン・ホワイト、
イングリッシュ・ペールエール、スコティッシュ&アイリッシュエール、
アメリカンエール、インディア・ペールエール、イングリッシュ・ブラウンエール、
サワーエール、ベルジャン・ストロングエール、ベルジャン&フレンチエール、
ストロングエール
【複合発酵系】
ライトハイブリッドビア、アンバーハイブリッドビア
【その他の代表的なスタイル】
ポーター、ジャーマンウィート&ライビア
フルーツビール、ハーブ・スパイスビール、ベジタブルビール
スモークフレーバ 、ウッドエイジビール、スペシャルティビール
これらのビールの種類を分類してスタイル化する基準には、製造(醸造)方法、原材料や副原料、アルコール度数、苦味、色味、風味、芳香、ボディの強さ、生産地などの様々な要素が用いられます。ただし、ビールのスタイル分けには生産地によるブランド名を維持する場合などの一部の厳格な条件付けを除き、やや曖昧な便宜的な部分もあり、その目的や使われ方によっても、分類方法は変わってくるので注意が必要です。
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セゾンビール:ビールのスタイル

セゾンビールとは、「セゾン(季節)」が示すとおりに、ある季節の間に限って造られる季節限定のビールの意味です(注:クリスマスやイースターなどの期間限定ではない)。もともとは、ベルギーの農家が夏の農作業時に水の代わりに飲むために、農閑期の冬に仕込んで、夏まで貯蔵しておく為に造られていたビールです(当時の生水は、病原菌が含まれている危険性があるなどの為に安心して飲むことができなかった)。
水の代わりに飲む用途であるためにアルコール度は高くなく、長期間の保存ができて高い温度で発酵しないようにスパイス加えたり、保存のためにホップを多めに加えるなどの製造上の工夫がなされています。
この「セゾンビール」については、原料や製造工程や味などの規定は有りませんが、農家が農作業時に水の代わりに飲むという本来の目的のために、上面発酵系(ラガービール)のビールが比較的に多いようです。しかし、最近では季節限定という意味で「セゾン」と冠するエールビールも増えてきています。
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スチームビール

アメリカ発祥のビールで、本来は低温で発酵させる下面発酵用の酵母を、常温で発酵させて醸造したビール。「カリフォルニアコモンビール」とも呼ばれており、ビールスタイルの一つとなっている。
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スモーク香

原料の麦芽を煙でいぶすことによって付加されるスモーキーな香りや風味のこと。ラオホビアなどが有名。
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セッションエール

既存のビールスタイルを維持したまま、アルコール度数だけを低く仕上げて、飲みやすくしたエールビール。「セッションIPA」などが有名。
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【た】

ダークエール:ビールのスタイル

ダークエールは、焙煎した麦芽を用いた色が濃い茶色や黒いエールビールを指します。また、黒色系エールビール全般のことを「ダークエール」と呼ぶ場合や、黒色系ビールの中でもポーターやスタウトとは区別した一つのビールスタイルとして「ダークエール」と呼ばれる場合があり、「ブラウンエール」とも呼ばれることも有るなど定義が一定ではありません。
ダークエールのアルコール度数は比較的高いものが多く、8度前後が一般的であり、味の特徴は苦味がやや弱めで、麦の甘味を感じることができて飲みやすいビールと言われています。
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タップ(タップルーム)

タップとは、ビールをジョッキやグラスに注ぐための注ぎ口のことであり、タップルーム(Tap Room)とは「ビールの注ぎ口がある部屋」という意味になります。
これはビールを缶や瓶で提供する日本の一般的な居酒屋や飲食店ではなく、ビールの提供を主とするビール専門店的な位置づけの店です。現在、その多くはクラフトビールの醸造所に併設されている場合が多く。自分たちが造ったクラフトビールを高品質の状態で消費者へ提供したいという、醸造所側の思いの現れが、このタップルーム併設型醸造所の形を生んでいます。
そもそも熱処理や濾過処理のされていないクラフトビールは繊細なものであり、保管する温度や提供する際の液温によって、大きく味が変わってしまうものなので、このタップルーム併設型醸造所こそがビール職人の立場からすれば理想的な形態なのかも知れません。ただし、最近のクラフトビールのブームに乗って、大都市では醸造所との併設型ではなく、樽詰めされたクラフトビールを醸造所から取り寄せてタップ口から提供するビールPUB的な専門店が増えています。
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ダブルボック:ビールのスタイル

ダブルボック(Double Bock)は、ドッベルボック(Doppelbock)とも呼ばれている。英語の「ダブル」をドイツ語では「ドッペル」と言います。ドイツ発祥のビールスタイルで、アルコール度数が7.5%以上という下面醗酵ビールであり、ドイツで最も「強い」ビールと呼ばれることもあるほど濃厚です。色合いは使用する麦芽によって差がありますが、茶色がかった黄色か、ダークブラウンのビールで、香ばしい風味やモルトの甘みが特徴です。飲む際の最適温度も8~10℃と高めなので、寒い冬の夜に、ゆっくりじっくりと味わうのがオススメです。
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デュンケル:ビールのスタイル

デュンケル(Dunkel)とはドイツ語で「闇」や「暗い」という意味です。このデュンケルは、一般的なビールの原料となる淡色麦芽(加熱によって乾燥させた麦芽)に100℃以上の高温で焙煎された「濃色麦芽」が加えて造られる黒ビール系の下面発酵ビール(ラガービール)です。色合いはライトブラウンからダークブラウンで、ホップの苦味よりもモルト感が強いビールと言えます。
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トラディショナルボック:ビールのスタイル

トラディショナルボックとは、その言葉のとおりに伝統的な「ボックスタイル」のビールを指します。発祥はドイツのアインベックという町で、「ボック」という名は、この町の名前の「ベック」がなまって「ボック」になったという説と発音が「雄のヤギ」と同じなので「飲むと、若い雄ヤギのように元気になるビール」や「飲むと、雄ヤギからキックされたようにフラフラになる強いビール」との理由から「ボック」の名が付いたとの説があります。そのためか、ボックのラベルにはヤギのキャラクターが描かれているものが多く存在しています。
味わいは、モルト(麦芽)感が強く、そのためにホップ独特の香りや苦味は非常に弱いものとなっています。色合いは濃い銅色から濃い茶色で、アルコール度数は7%前後となっています。ボックスタイルのビールには、上面発酵(エール系)のビールと下面発酵(ラガー系)のビールの二種類がありますが、現在は下面発酵のビールが主流になっています。
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【な】


【は】

バーレイワイン:ビールのスタイル

バーレイワインは「大麦(バーレイ)ワイン」という意味で、イギリス発祥のエールビール(上面発酵ビール)です(バーレーワインとも呼ばれる)。
19世紀頃までのイギリスでは気候の関係でブドウが生産できず、ワインに代るものとしてアルコール度数が高く、年単位での長期熟成する大麦を原料としたビールが造られ出しました(※300年前から造られていたという説もある)。
通常6カ月から数年かけてワインに近い14%程度のアルコール度数を持つまで熟成させます(一般的なビールは5%~7%)。
炭酸はやや弱めで麦芽風味が強く、モルト由来の甘みも楽しむことができ、フルーティな香りと熟成香が特徴です。ビールの色合いは琥珀色から銅色であり、日本の酒税法上ではビール扱いとなっています。
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ピルスナー:ビールのスタイル

ピルスナー(Pilsner)は、1842年にチェコのピルゼンで誕生したビールで、プルゼニで開発された「ピルスナー・ウルケル」を源流とします。現在、世界中で醸造されている下面発酵ビール(ラガービール)の代表的な存在です。原料に淡色麦芽・ノーブルホップ・軟水を用い、黄金色でアルコール度数は5%前後と低めであり、キレのある軽い喉ごしと、ホップの苦味が特徴です。
後にこれを真似て少し色が薄く、ボディが軽くドライな「ジャーマンピルスナ-」が誕生しました。このジャーマンピルスナ-を日本の大手メーカーもお手本としたので日本で流通しているビールの約99%がこのピルスナースタイルのビールであり、日本でビールと言えばこのピルスナーを指します。また、世界中で飲まれるビールの実に7割を占めるともいわれています。
ビールの基本的な種類には、上面発酵の「エールビール」と下面発酵の「ラガービール」という二つがあります(更に「自然発酵」もあるが、生産数が少ない)。日本で下面発酵のピルスナーが支持された原因は、日本独特の蒸し暑い気候と冷蔵庫の普及にあると言われています。夏のうだるような暑さの中、のどの渇きをビールで潤したい時には、濃厚な味わいのエールビールよりも、キレのある爽やかで軽い味わいのラガービール系のピルスナーをキンキンに冷やしてゴクゴク飲む方が日本人には好まれて来たのです。
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ビールの種類

ビールは発酵方法によって種類分けができます。このビールの発酵方法には基本的な「自然発酵」「上面発酵」「下面発酵」の3種類があります(これらの異なる発酵方法を組み合わせて用いる「複合発酵」を入れると4種類)。
自然発酵」とは、上面発酵や下面発酵のようにビールの発酵用に培養した酵母を使用するのではなく、醸造所の中や周辺に棲息する野生酵母を使って発酵させる方法です。その酵母の種類は86種類にも及ぶと言われており、野生酵母を用いることで、上面発酵や下面発酵で用いられる培養酵母では分解できないデキストリンが分解されるために数年後には糖分が高めのビールとなります。その為、天然酵母麦汁に果実汁を加えるフルーツビールなどの生産に向いており、主なビールのスタイルとしては「ランビック」等があげられます。
上面発酵」とは、発酵が進むと麦汁の上部に酵母が浮き上がる性質を持つ上面発酵用に培養された酵母を用いて麦汁の発酵を行うもので、歴史上、かなり古い時代からの作り方です。上面発酵の発酵温度は高く、比較的高温で発酵し、15~25度位で発酵させます。発酵期間は、上面発酵は3~4日で、熟成期間が2週間くらいです。この上面発酵で作られるビールの総称を「エールビール」と言います。味の特徴は、芳醇で濃厚な味わいと仄かな甘味もあり、香りはリンゴ、洋ナシ、パイナップル、バナナ、スモモ、プルーンに似た様々な香りとなります。上面発酵のエールビールは、あまり冷やさずに、ゆったりと味を楽しむ「ワイン」のような飲み方が主流であり、エールビールの代表的なビールのスタイルとしては「ペールエール」、「スタウト」、「アルト」、「ヴァイツェン」といったものがあります。日本では主に各地方に在る「地ビール(クラフトビール)の醸造所」において生産されています。
下面発酵」とは、発酵が進むにつれて、タンクの底の方に沈降していく性質を持つ下面発酵用に培養された酵母を用いて麦汁の発酵を行うもので、下面発酵は中世期以降に始まった造り方です。発酵温度は約10℃で、発酵期間は、7~10日で、熟成期間は、約1か月くらいです。この下面発酵で作られるビールの総称を「ラガービール」と言います。味の特徴はクセが少なく淡泊ですっきりとした味わいで、のど越しが良く、香りはホップの柑橘系の香りとなります。日本の大手メーカーのビールのほとんどは下面発酵酵母を使用したラガービールであり、これはラガーが低温発酵のため、雑菌が繁殖しにくく、製造管理がしやすいという特徴のために大量生産がしやすいという理由とともに、日本の夏は蒸し暑いので、冷えたビールをゴクゴクと飲む「炭酸飲料的な飲み方」が、あっさりとしてのど越しが良いラガービールに適しているという理由があるためだと考えられています。ラガービールの代表的なビールのスタイルには「ピルスナー」、「ミュンヘナー」などがあります。
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ビターホップ

ビールの味わいを決めるホップは、大きく「アロマホップ」「ファインアロマホップ」「ビターホップ」の3種類に分けることができます。その中の「ビターホップ」は苦み成分が多く含まれる品種で、スタウト(エールビールのスタイルの一つ)などに使われることが多い品種です。
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ファインアロマホップ

ビールの味わいを決めるホップは、大きく「アロマホップ」「ファインアロマホップ」「ビターホップ」の3種類に分けることができます。「ファインアロマホップ」。ほかのホップに比べて香りや苦みが穏やかで、上品な品種とされています。
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ヴァイツェン:ビールのスタイル

ヴァイツェン(Weizen)は、別名「ヴァイスビア」とも呼ばれ、ドイツ語で「白」を意味する「ヴァイス」という言葉が表すように、南ドイツ地方で造られている白ビールである。また、ドイツ語で「小麦」を意味する「ヴァイツェン」の言葉の通りに、主原料は大麦麦芽の他に小麦麦芽が50%以上使用されている。味の特徴は、フルーティーな香りを持ち、ホップの苦味は弱めである。
このヴァイツェンには様々な種類があるが、その代表的なものが「ヘーフェヴァイツェン」である。ヘーフェとはドイツ語で「酵母」を意味しており、ヘーフェヴァイツェンとは伝統的に、酵母を濾過していない白ビールを指します。また、この「ヘーフェヴァイツェン」の他にも「クリスタルヴァイツエン」または「クリスタルヴァイスビア」と呼ばれるビールもあるが、これはヘーフェヴァイツェンを濾過して酵母と小麦タンパク質を除いた小麦ビールである。19世紀頃までバイエルンには、小麦を使ったビールの製造については王家の醸造所だけに許可されており、ヴァイツェンの製造は王侯貴族だけに独占されていた。そのためにヴァイツェンは「貴族のビール」とも呼ばれている。
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ペールエール:ビールのスタイル

ペールエール(Pale ale)は上面発酵のエールビールであり、ペールエールのペールは「淡い」という意味である。原材料に淡い色の大麦麦芽を使用して醸造されるので、ビールの色味も淡い黄金色のビールが多い。味はその原材料や醸造方法によって様々な種類があり、エールビールの代表的なスタイルである。アルコール度も3%~12%のものまで様々で、ホップの度合いも様々であり、ほとんど気づかないレベルからダブル・インディア・ペールエールのように IBUの数値が100を超えるものもある。ただし、このペールエールの味の特徴として、芳醇でコクがあるために苦味を感じにくいために、実際はIBUの数値が高くても、それほど苦味を感じない。
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ヘレス:ビールのスタイル

ヘレス(Helles)はドイツ語で「明るい(淡い)」という意味を持ち、主に南ドイツのバイエルン州及びバーデン・ヴュルテンベルク州で製造されている下面発酵ビール(ラガービール)のスタイルの一つです。ピルスナーと同じく明るい金色で、ホップの香りがやや抑えられている代わりに麦芽の風味が強調されている。
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ヘレスボック:ビールのスタイル

ヘレスボック(helles bock)はドイツ発祥のビールで下面発酵ビール(ラガービール)です。明るい(淡い)という意味のドイツ語である「ヘレス」という言葉が付くように、通常のボックより色が淡色でライで苦味も強く、ホップの香りと味がほのかにするのが特長である。春先から5月(ドイツ語でMai)に飲まれることが多いので、「マイヘレスボック(Mai helles bock)」とも呼ばれる。
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ベルジャンホワイト:ビールのスタイル

ベルギー発祥の上面発酵で醸造されるエールビールで、ベルジャンホワイトと呼ばれるように「白ビール」の一種です。中世ヨーロッパで古くから造られていた伝統的なビールスタイルでしたが、ピルスナーの台頭によって一度消滅しています。しかし、最近になって多様なビールが求められるようになって復活しています。このビールは小麦を使用し、ハーブやオレンジピール(オレンジの皮)を副原料として用いていることが特徴であり、青りんごを思わせる甘酸っぱい小麦の味わいと優しい炭酸、そして副原料による柑橘系やスパイスの香りも含まれる味わいが特徴です。
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ポーター:ビールのスタイル

ポーター(Porter)は、黒ビールの一種です。このポーターというビアスタイルは、1722年にイギリスのロンドンで生まれたと言われています。諸説はありますが、当時の飲み屋では売れ残って古くなり酸味が出てきたブラウンエールとペールエールを新しいブラウンエールに混ぜて売っていたが、この作業は手間がかかるために醸造家のラルフ・ハーウッドが、それらをあらかじめ混ぜたビールを販売したところ好評であり、特に荷物運び労働者(ポーター)に人気があったことから、ポーターと呼ばれるようになったという逸話があります。
黒ビールには「スタウト」「シュバルツ」「デュンケル」などの種類がありますが、
ポーターは苦味等は比較的感じづらく、モルトのふくよかなコク・甘味を感じることが出来るビールです。
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ボック:ビールのスタイル

ボック(Bock)はドイツのアインベックが発祥とされるアルコール度数高めのビールで、ローストした麦芽の香りと重厚な麦芽風味が特徴であり、色合いは濃い黒色のものから琥珀色まで様々な種類があります。同じ濃い色をしたビールでは「シュバルツ」が有名ですが、ボックはシュバルツよりも、どっしりとした味わいだとされています。アルコール度数は7%前後で強めのビールで、下面発酵(ラガービール)のものも上面発酵(エールビール)のものもあります。
名前の由来には、発祥の地である「アインベック」が訛って「アインボック」となり、それがいつしか縮まってボックとなったという説と「ボック」という言葉には「雄ヤギ」の意味があり、ボックを飲むと若い雄ヤギにように元気になると言われたことからつけられたという説があります。このボックには、トラディショナルボック・ヘレスボック(マイボック)・ドッペルボック・アイスボック・ヴァイツェンボッなどの種類があります。
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ボディー

ボディー(Body)とは、飲んだときに感じるコクやアルコール度数や甘味などの総合的な味わいの濃淡を表現する用語。「フルボディー」とは、高アルコールでモルトの甘みや濃度が強いビールなど、味の厚みや重さを感じるもの。「ミディアムボディー」とは、味の厚みや重さを程よく感じるもの。「ライトボディー」とは、ほとんど味の厚みや重さを感じないノド越しの良いものなどを指す。
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【ま】

メルツェン:ビールのスタイル

メルツェン(Märzen)はドイツ発祥のビールであり、下面発酵(ラガー)ビールのスタイルの一つです。メルツ(Marz)はドイツ語で3月を意味しており、「3月に作るビール」であることを示していました。
なぜ3月が特別な意味を持つかと言えば、まだ冷却技術のなかった中世の時代には、夏の間は衛生上の理由からビール醸造が禁じられていたからです。しかしそれでは夏にビールが飲めなくなるために、3月の間にできるだけ日持ちのする強めのビールを作って、夏に飲んでいました。これがメルツェンビールです。色合いはゴールドから明るい赤褐色と幅広いが、最近ではピルスナー人気のためにゴールドに近い色のものが多く造られている。味の特徴はモルトの甘味と共にホップの苦味もあり、アルコール度は6%程度とやや強めのビールである。
また、夏用に造ったビールを飲み干すための祭りである「オクトーバーフェスト」で飲むことから「オクトーバーフェストビール」と呼ぶこともある。
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モルト(麦芽)

ビールは基本的に「麦芽」「ホップ」「水」「副原料(米やトウモロコシ)」「酵母」の5つで製造されます。これら5つ中でもビールの味や香りの個性を決めるのが「麦芽」です。ビールに使われる麦芽は、大麦、小麦、ライ麦、オート麦などさまざまですが、これらの麦が「モルト」になるまでは、水を十分に吸収させて麦を発芽させる「浸麦(しんばく)」を行い、次に乾燥させて発芽を留める「焙燥(ばいそう)」を行いますが、その「焙燥」の際の熱の加え方によってモルトに違いが生まれます。それらモルトの違いは、主に下記の種類に分かれます。

ペールモルト

(90度前後の低温で時間をかけて乾かしたモルトで、ペールエールやラガーを作るときに使います)

ウィンナーモルト

(ペールモルトよりやや高温で乾かすモルトで、ビールが赤みがかった色味となり、ナッツのような香ばしさも出る)

カラメルモルト

(発芽させることによって酵素の生成を促し、その後に焙燥することにより、甘い風味を持つ麦芽となります。主に黒ビールなどに使用されます)

チョコレートモルト

(チョコレートのような色味で、香ばしいナッツのような風味をつけるのに使います。主にポーターなどの醸造に使用されます)

ブラックモルト

(200度前後の高温で焦がしながら作られるモルト。ビールにスモークしたような香りを感じます)

ウィートモルト

(タンパク質の含有量が多いため、ビールを白濁させます。ビールの泡立ちもよくなります)

ローストバレイ

(麦芽化していない麦を焦がしたもので、焦げたような苦味が出ます)
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【や】

野生酵母

自然界に生息している酵母で、ビール製造用に培養されている以外の酵母を指す。ベルギーのビールで使用されていることが多く「ランビック」などが有名。
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【ら】

ライトエール:ビールのスタイル

ライトエールとは、イギリス発祥の上面発酵(エール系)のビールで、アルコール度数の低いビールや淡色系のビールを指すが、国や地域によっては色が濃いこともある。『低カロリー』を示す語ではないので注意。
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ラオホ:ビールのスタイル

ラオホはドイツ語で「煙」と言う意味であり、ドイツ発祥のビールです。
ラオホ製造の逸話としては、ある醸造所で火事が発生して、ビールの原料であるモルトが焦げてしまったが、ダメもとでそのままビールを作ったところ、スモーキーな香りの特徴の有る美味しいビールができたという言われがあります。
このビールの特徴は、麦芽をブナの木などでスモークして燻製麦芽を造り、それを下面発酵させるというラガー系のビールです。 そのために、スモーキーな香りとモルトの仄かな甘みが際だった個性的なクセのある味わいが出ますが、これは必ずしも万人受けするものではなく、好き嫌いが分かれやすいビールとも言えます。しかし、何度も飲んで慣れていくと不思議と病みつきになってしまう不思議な魅力を持つビールとも言われています。
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ランビック:ビールのスタイル

ランビックは、ベルギービールの一種で、ベルギーの首都ブリュッセルの南西に位置するパヨッテンラント地域でのみ醸造される自然発酵で造られるビールです。味はドライで、ワインやシードルのようなわずかな酸味と野生の酵母による発酵によって糖分が生成されて甘味がビールに加わる。また、発酵時に生成される乳酸はタクアンに似た香りを、フェノールは天然皮革に似た香りをランビックに与える。
このランビックのスタイルには下記の種類があります。

グーズ

(熟成期間1年の若いランビックと2年から3年熟成した古いランビックを混ぜて瓶詰めしたもの。瓶内で二次発酵が起こり、炭酸ガスが発生する。約1年の再発酵でグーズになる)

マールス

(マールスはランビックを造った後に、残った原材料を利用して造る薄いビール。現在では商業生産されていない)

ファロ

(醸造したての薄いビールをランビックに加え、さらに黒砂糖やキャラメルまたは糖蜜を加えた低アルコールのビールで、ハーブを加える場合もある。今日生産されているファロは、瓶で二次発酵しないよう、熱処理がなされている)

クリーク

ランビックにクリークと呼ばれるサクランボの一種を加えて瓶内で二次発酵させたもの。伝統的な製法のクリークは、グーズのように辛口で酸味を持つものとなる。

フルールビール

ラズベリー、桃、カシス、ぶどう、苺などをランビックに加えたもの(ただし、ランビック以外の場合もある)。現在はりんご、バナナ、パイナップル、杏子、梅、レモン、ブルーベリー等も使用されることもある。フルーツビールは通常、瓶内で二次発酵させる。フルーツビールはベルギービールの中でもよく知られた部類であるが、すべてがランビックを使っているわけではない。
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リアルエール

リアルエールとは、イギリスの伝統的なビールの作り方で作られたエールで、スタイルは一つに限定されていません。その為に「リアルエール」とは「ビールのスタイル」ではなく、「製造方法のスタイル」とも言えます。通常「リアルエール」は麦芽化された大麦、ホップ、水、そして酵母という伝統的な原料を使用して醸造されて、無ろ過・非加熱のままカスクと呼ばれる木樽で出荷されるために酵母が生きたままであり、ほとんど炭酸を含まないか「無炭酸」であることが特徴です。酵母が生きているので出荷後も徐々に二次発酵が進み、詰められたばかりの頃はホップのフレッシュな味わいや香りを味わえますが、熟成が進むにつれて麦芽の香りが強まって、熟成によるコクも出てくるなど、飲むタイミングで全く異なる味わいが楽しめます。
リアルエールは容器や樽からの抽出時に炭酸ガスで押し出してはならないとされているので、ハンドポンプという特殊なサーバーから注がれて提供されますが、現在では「リアルエールの定義」が拡大解釈されて、無濾過・非加熱ではあるが炭酸が含まれたものもリアルエールとして販売されており、その本来のあるべき姿である「無濾過」「非加熱」「無炭酸」という要素が徐々に失われつつあります。もし「無濾過」「非加熱」「無炭酸」という定義が守られた伝統的なリアルエールを飲む機会があるならば、炭酸ガスが含まれたビールが常識となっている現代人にとっては、ビールの常識を塗り替える衝撃の一杯になるかも知れません。
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【わ】

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